2011年11月1日火曜日

特別上映会『クスクス粒の秘密』関連情報③~メール予約について

11月12日~14日の3日間、大阪・中崎町のプラネット・プラスワンで行われる『クスクス粒の秘密』特別上映会に関しまして、人数限定でメールでの予約を承ります。


”「クスクス粒の秘密」上映会予約”、というタイトルで、


1.名前
2.人数
3.電話番号
4.参加日時(12日19時~or13日13時~or14日19時~)




をご記入のうえ、プラネット・プラスワンのアドレス(cinema-planet1@y2.dion.ne.jp)までお送りください。後日送られてくる”予約完了のメール”を以って初めて予約できたことになりますので、必ずメールをご確認ください。

プラネット・プラスワンはとても小さな劇場で、席数が少なく、混雑状況によっては上映直前にご来館されても見られない可能性もあるかと思います。確実に見たいという方は(ほんとに、これが最初で最後の関西上映になるやもしれないので)この機会にぜひご予約ください。

よろしくお願いします。








『クスクス粒の秘密』上映会情報


大阪
プラネット・プラスワン
11月12日~14日
http://www.planetplusone.com/special/post_65.php




横浜
東京藝術大学(横浜・馬車道校舎)
横浜日仏学院シネクラブ
11月19日 18時~
http://institut.jp/ja/evenements/11089












ラベル:

特別上映会『クスクス粒の秘密』関連情報②~あらすじ・解説・監督について







上記の画像は10日ほど前に刷り上った『クスクス粒の秘密』上映会のチラシです。ひょっとしたら大阪市内のミニシアターで見かけた方もいらっしゃるかもしれません。知らない方のために、チラシ裏面に記載されている本作のあらすじ・解説・監督に関する情報をこの記事でご紹介します。




<あらすじ>
 
 港町セートで働く60代の港湾労働者・スリマーヌは、寄る年波に勝てず仕事も遅くなり、ついにはリストラの対象となる。彼には前妻スアドとのあいだに3人の子ども、そして孫がいるが、息子たちには厄介者扱いされ、義理の娘のリムだけが理解者だった。無力感が募るスリマーヌ。だが彼はかねてからの夢を実現すべく、古い船を買い取ってリフォームし、クスクス料理専門のレストランをオープンさせようとする。一家総出で開店パーティを行うが・・・。


<解説>


 『クスクス粒の秘密』はクスクス料理を活劇の原動力とした家族ドラマである――と言いたいところだが、そう簡単に要約してしまうことが憚られるほど、複雑な魅力を備えた映画だ。あらすじを読むと、一見、リストラされた60代男の人生再生記のように思える。しかし、一筋縄ではいかない。スリマーヌの恋人の存在で気まずくなった家族の関係が回復する感動の愛の物語かというと、そうでもない。少なくとも、この映画を特定のジャンルや紋切り型の表現に当てはめることはできないだろう。

 そのように形容できない点こそがこの映画の魅力であると言えるが、たとえ大きな事件が起きなくとも、小津安二郎の影響を色濃く受けるというケシッシュ監督が得意とする、ありふれた日常生活のワンシーンから人々の雑多な感情をすくい取るリアルな――演劇的な要素を排した――緊張感あふれる演出に、終わりが訪れる瞬間までスクリーンから目が離せなくなるに違いない。その握力の強さに、最後にはいつの間にか自分もレストランでクスクス料理を待つ客の一人になっているような感覚までおぼえるだろう。

 ジャンル分け不能の”扱いづらさ”のせいか、日本人には分かりにくい移民という問題が絡むせいか、はたまた出演者が無名なせいか、理由は分からないが(あるいは全てが理由かもしれない)、『クスクス粒の秘密』は残念ながら日本では劇場公開が決まらなかった(2011年10月現在)。だが2007年度のフランス映画界で最も称賛された傑作であり、フランス・アカデミー賞(セザール賞)においては作品賞・監督賞・脚本賞・新人女優賞(アフシア・エルジ)を受賞。アブデラティフ・ケシッシュの名前は日本ではほとんど耳にしないものの、セザール賞を既に2度受賞したことからも分かるように、その才能は端倪すべからざるものがある。少なくとも無視できない監督だ。実力を確かめるうえでも、今回の上映会は見逃せない。



<監督について>


アブデラティフ・ケシッシュ(Abdellatif Kechiche)


 1960年、チュニジア生まれ。6歳のときに家族でフランスへ渡る。舞台俳優として活動を始め、1984年に『Le Thé À La Menthe』(Abdelkrim Bahloul監督)で映画デビュー、主役を務める。初めてメガホンを取った『La Faute à  Voltaire』(2000)で映画監督として頭角を表すと、2作目となる『L'Esquive』(2003)、そして3作目の『クスクス粒の秘密』(2007)でそれぞれセザール賞作品賞・脚本賞・監督賞・新人女優賞を受賞。とりわけヨーロッパで高く評価されており、その実力はアルノー・デプレシャン(『クリスマス・ストーリー』『キングス&クイーン』監督)をして「現代フランスで最も重要な映画監督」と言わしめるほど。自身の境遇から移民を主人公にした作品が多く、しばしばパリ郊外や地方が舞台となるが、最新作の『Vénus noire』(2010)はこれまでのケシッシュ作品とは趣が異なり、19世紀初頭のロンドン・パリの見世物小屋が舞台、新境地を開拓した。現代フランス映画で次なる作品がいま最も待たれる監督の一人である。












『クスクス粒の秘密』上映会情報

大阪
プラネット・プラスワン
11月12日~14日
http://www.planetplusone.com/special/post_65.php


横浜
東京藝術大学(横浜・馬車道校舎)
横浜日仏学院シネクラブ
11月19日 18時~
http://institut.jp/ja/evenements/11089







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2011年10月17日月曜日

特別上映会『クスクス粒の秘密』関連情報①~大阪上映会開催にあたって



たとえば海外の映画サイトで評判を知って、あるいは国内の映画祭で実際に作品を見て、「この映画、公開されるといいな」と思った経験は、映画ファンであれば誰しも一度はあることだと思います。ただの願望ではなく、「公開されるべきだ」と強く感じた経験もひょっとしたらあるかもしれない。私にとってはそれが、2008年の東京国際映画祭で初めて知ったアブデラティフ・ケシシュ監督の『クスクス粒の秘密』というフランス映画でした。鑑賞直後の熱に浮かされたような感覚―とその余熱はいまだ体に残っています。

あれから3年も経ちました。『クスクス粒の秘密』が出品されたWORLD CINEMA部門上映作品は当時全く買い手がつきませんでしたが、結局『シルビアのいる街で』は昨年8月に公開され、カンヌ・グランプリの『ゴモラ』(傑作!!)も、『シルビア~』同様配給を手がけた紀伊国屋書店そしてマーメイドフィルムという素晴らしすぎる映画会社さまの努力により、何とか陽の目を見ることができました(シアター・イメージフォーラムほかで10月末から公開)。そういえばマイク・リー監督の『ハッピー・ゴー・ラッキー』も、”三大映画祭週間”で再び上映されました。

ですが、残念ながら、『クスクス粒の秘密』については未だ情報を聞きません。2008年のフランス映画界で最も賞賛された作品であるにも関わらず、です。18ヶ国で公開されましたが、そのうちの1つに日本が入っていないという不遇。ミニシアター冬の時代とはいえ、日本はいつから映画配給後進国になってしまったのか――と考えるのは些か短絡的かもしれませんが、そのような思いをどうしても拭いきれないのも、また事実です。

そもそも、アブデラティフ・ケシシュ監督は『ダッキング(L'Esquive)』という作品で、2005年のフランス・アカデミー賞(セザール賞)において『クスクス粒の秘密』同様に作品賞・脚本賞・監督賞・新人女優賞の4部門を受賞したというのに、日本では話題にならなかった。つまり、アルノー・デプレシャンが「現代フランスにおいて最も重要な映画監督」と絶賛するほどの才能が、2度にわたり無視されたわけです。果たしてこんなことがあっていいのでしょうか。

『クスクス粒の秘密』は、私の知る限り、日本では東京国際映画祭、そして東京日仏学院の企画にて2度上映されました。もっと多くの人に見られるべき映画だ、もう一度上映できないものだろうかと考えていると、ちょうど横浜日仏学院のシネクラブで上映の予定があるとの話を聞き、それならばここ大阪でもぜひ上映をしたいと提案したところ、快諾して頂けた。そしてこの企画をプラネット・プラスワンに持ち込み、横浜日仏学院、大阪日仏センター=アリアンス・フランセーズの多大なる協力を受け、11月12日~14日までの3日間、計3回の特別上映会が決定。経緯はざっとこんな感じですが、正直に言って、私のような、ただの映画ファンで上映実績もない人間の話を聞いてくださり、そして協力してくださったことに驚きを隠せない。今回相談に乗って下さった多くの方々に、この場を借りて改めて御礼を申し上げたいです。


上映会まであと1ヶ月弱。ブログのコンセプトに沿いつつも、やはり並行して『クスクス粒の秘密』を宣伝していけたらと思います。



『クスクス粒の秘密』上映会情報

大阪
プラネット・プラスワン
11月12日~14日
http://www.planetplusone.com/special/post_65.php


横浜
東京藝術大学(横浜・馬車道校舎)
横浜日仏学院シネクラブ
11月19日 18時~
http://institut.jp/ja/evenements/11089






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