2012年3月19日月曜日

関西フランコフォニー祭特別上映『僕のアントワーヌ叔父さん』

自主上映2回目の活動のお知らせです。


3月17日(土)に横浜で上映されたカナダ映画の隠れた傑作、 
『僕のアントワーヌ叔父さん』が大阪でも上映されます!!!


『僕のアントワーヌ叔父さん』(カナダ(ケベック)/1971年/Blu-ray/日本語字幕) 


日時: 
3月23日(金)・24日(土)・25日(日) 各日12時30分~ 


場所: 
シネ・ヌーヴォX(大阪市西区九条1-20-24) 


あらすじ: 
 舞台は1940年代、カナダ・ケベック州の鉱山町ブラックレイク。思春期の少年ブノワは、雑貨屋を営むアントワーヌ叔父さんと一緒に暮らしている。雑貨屋には住民たちが集まり、語らい、酒を飲み、歌い、それぞれがクリスマスの季節を楽しんでいた。そんななか農家の少年が亡くなったとの電話を受ける。 
葬儀屋でもあるアントワーヌ叔父さんはブノワを連れて農家へと向かうが… 


解説: 
 雪深い田舎町を舞台に、少年の成長と住民たちの悲喜交々を、ゆったりとしたペースで、ときに蛇行しながら、詩情豊かに、ユーモアを交えて描く。衒いや誇張や嘘っぽさとは距離を置く地に足のついた演出は、多感な時期にあるブノワ少年の心のゆらぎ、成長の軌跡を、実にナチュラルに見せてくれる。深い雪の風景は寒々しい。だが、しばしば見える愛嬌の良さに、雪原のあちらこちらに暖炉があるかのようなぬくもりを感じずにはいられない。そうして滲む郷愁感。思わず「ただいま」と声をかけたくなる映画だ。 

 本作は最も偉大なカナダ映画の一本として数えられる作品であり、トロント国際映画祭が1984年から10年ごとに批評家や専門家を対象に行なっている”オールタイムベストカナダ映画"の投票では、3回ともベスト1位に選出。横浜日仏学院シネクラブがこの名作を発掘し、3月のフランコフォニー週間を機に、初めて日本(横浜・大阪)で紹介されることとなった。名作をスクリーンで、日本語字幕付きで見られる最初で最後の機会だ。 


監督について: 
クロード・ジュトラ(1930-1986) 
カナダの俳優、脚本家、映画監督。ケベック州モントリオールで生まれ育つ。フランス語圏のカナダ映画を対象にしたケベック版アカデミー賞のジュトラ賞は彼の名前に由来。若干19歳にして撮った短編映画でカナダの映画賞を受賞し、以降もTV映画や短編映画を手がけると、1954年にはカナダ国立映画制作庁(NFB)で勤め始めそこで映画製作に関わる一切のことを本格的に学んだ。1958年、渡仏した彼はフランソワ・トリュフォーやジャン・ルーシュと共に仕事をする。そして1971年、NFBからの協力を受け監督した『僕のアント 
ワーヌ叔父さん』が絶賛され、カナダのアカデミー賞といわれるジニー賞では大賞を受賞。1984年にはケベック映画界に優れた業績を残した個人に与えられるアルバール・テシエ賞を受賞した。クロード・ジュトラは1980年の始めにアルツハイマー病と診断され、1986年、自ら命を絶つ。数ヶ月失踪したのち、彼の遺体はセントローレンス川で発見された。享年56歳。 


料金: 
当日一般 ¥1,200 
シネ・ヌーヴォ会員/クラブ・フランス会員 
センター=アリアンス受講生 ¥1,000 


●主催 シネマ・ランタン、シネ・ヌーヴォ ●協力 大阪日仏センター=アリアンス・フランセーズ、横浜日仏学院、在日カナダ大使館、カナダ国立映画制作庁(NFB/ONF)、Delphis Films ●字幕 大寺眞輔、工藤鑑 ●企画 横浜日仏学院シネクラブ 


こちらの作品はシネ・ヌーヴォXでの上映になります。補助席含めて最大34人までしか入らないため、満席の際はご容赦下さい。 


横浜日仏学院シネクラブの上映情報についてはこちらをご覧ください。 
http://www.institut.jp/ja/evenements/11473